2006年5月16日
取材の日でした

本日は取材の日でありました。
僕たちは撮影のため東京の湾岸地域に位置する天王洲アイルに行ったのでした。
そこには倉庫を改造したお洒落スタジオ(写真)があったのでありました。
お洒落すぎて思わず品川でハンブルグステーキを食べたのでした。
いや間違えた、それは取材が終わってからのことでした。
お肉が新鮮でおいしかったです。
いや、だからその前の取材の話がするっと抜け落ちてる。
トップページのMEDIAから確認できますが、すでにいくつかの取材を受けているのであります。
ありがたいことです。
がんばります。
が、こまることがあるんです。
インタビューにて当然のように毎回聞かれることがあります。
「さて、デビューシングルのマドレーヌなんですがこれはどんな曲ですか?」
これがこまる。
さっそくこまる。
くうねるこまる。
どんな曲ってあのそのこんな曲です。
いやいや、そもそも「マドレーヌ」についての取材なのでありまして、これ聞かれるに決まっているのであります。
というよりむしろプロモーションであり、聞かれないのもこまるのであります。
なのできちんと答えます。
少々固くなりながらもそこそこに答えます。
そういうところ大人です。
「えーあのこれはですね、恋愛の出会いから別れまでを歌った切ないラブソングでして……」
てな具合であります。
まあナカヤン上出来です。
さてでは品川にハンブルグステーキを食べに行きましょうか。
いや、まだ駄目です。
取材は続きます。
そのあとかなりの確率で聞かれることがあります。
「これは中原さんの実話ですか?」
これがこまる。
いよいよこまる。
くうねるこまる。
いやいや、話がそう進むのは自然な流れであります。
なのでなんとか答えます。
さらに固くなりながらもそこそこに答えます。
「えーあの、実体験の部分とそうでない部分がありまして……」
てな具合であります。
これまたナカヤン上出来です。
うまく切り抜けた感があります。
いかんせんちと無難すぎであります。
実際の話、実話か実話じゃないかって聞かれれば、そりゃ実話です。
じつはじつわです。
ワシもこういう駄洒落が普通に出てくるようになってきましたなフォフォフォ。
正確にいうと、経験したことと経験したことの描写の間にイメージの部分がつなぎ役としてあるのであります。
手作りのマドレーヌをもらったことがあります。
あまりおいしくなかったけれど、胸がきゅんきゅんしました。
その経験がこの「マドレーヌ」という曲をイメージするきっかけになっています。
じゃあいいじゃないか。
そういえばいいじゃないか。
いま言えたじゃないか。
だめなんです。
こまるんです。
なにがこまるのかというと、こうやってあらためて言葉にするとひどく恥ずかしいのであります。
いまこうして書いていても恥ずかしいです。
さらにいうと回りくどくてスマートじゃない。
じゃあそもそも実話を歌詞にしなければいいじゃないか。
うーん、恥ずかしいけれどしかし、歌詞でならばむしろ表現したいのであります。
ほんとうの想いに誠実でありたいのであります。
そして、それを歌いたいと思うのであります。
ゆえに、だからその、こそばゆいところにはどうか触れないでほしいのであります。
この際しばらくそっとしておいてほしいのであります。
十年くらいは寝かせておいて欲しいのであります。
十年経ったら聞いても良し。
ぼんやりと遠くの方を見ながらおだやかに、それでいて忘れていた何か大切なものを思い出すかのように確かな口調で彼は当時の曲について語り始めたのであった、くらいなら良し。
これで万事解決であります。
さて品川でハンブルグステーキであります。
いやいや、まだ駄目なのであります。
そんな都合のいい話などあるわけないのであります。
あくまでプロモーションなのであります。
まったくもってそんなわけにはいかないのであります。
甘ったれにキツく説教であります。
オイぼうず、プロモーション舐めてもらっちゃこまるよ?なあぼうず?なのであります。
ひいい。
すいませんでした。
ならばここはひとつ考え方を替えてみよう。
これはどうだ。
恥ずかしいのならその恥ずかしいという気持ちをも素直に出してみるのはどうか。
「これは中原さんの実話ですか?」
「いやん、恥ずかしい……」
……だめだ。
予想通りだめだ。
恥ずかしいはおろか嫌悪感だ。
僕だってブンタさんと呼んでもらおうと志したことのある人間だ。
いやんはないだろ。
下手な考え休むに似たり。
もう無理するのはやめよう。
せめて普通に答えよう。
というより普通ラインまではがんばろう。
……かくして今日も終始いまいちひっかかりに欠ける近所のお兄さんふう普通コメントのまま取材はおわったのでありました。
しかもがんばった上で。
まあでもよくやった。
嫌悪する方向じゃなくてよかった。
恥ずかしかったけど。
恥ずかしさに耐えてよく頑張った!感動した!なのであります。
引用が古くとも許すのであります。
一昨日の日曜日にohanaのライブを観にいきました。
音楽としてもエンターテイメントとしてもとても素敵で幸せな空間でした。
ライブが終わって永積さんに挨拶しました。
いい笑顔をされていました。
握手は力強かったです。
ステージでの堂々としたたたずまいからは想像もできませんが、
よく知る方から聞いたところによると、その昔はMCをしたりするのが恥ずかしいからライブはやりたくないとまで思われていたそうです。
……ぼくもいつかあんなふうに堂々となれるのでしょうか?
「この歌詞は実話ですか?」
と聞かれて
「じつはじつわです」
くらいのことがいえるようになるのでしょうか?
駄洒落が多くなってきたのはこれつまり歳のせいでしょうか?
と、そもそも僕は誰に聞いているのでしょうか?
そんなことを思いながら帰りに品川で食べたハンブルグステーキはどうだったかというと、お肉が新鮮でおいしかったです。
明日はリハーサルです。
おやすみなさい。
投稿者 :ナカヤン |





